site: | 4-38-28,Izumi-cho,Suita-city,Osaka |
構造・規模: | 木造 2 階建て (sud) |
木造 3 階建て (nord) | |
敷地: | 60.18 ㎡(sud:278.4 m² /nord:323.4 m² ) |
建築: | 301 ㎡(sud:137.6 m² /nord:163.4 m² ) |
延床: | 629 ㎡(sud:221.6 m² /nord:407.4 m² ) |
竣工: | 2021 年 |
設計: | (株)NITERA |
kotarookuda architect office 一級建築士事務所 | |
landscape: | (株)荒木造園 |
施工: | (株)住まい工房 集 |
染色作家: | 小池沙弥花 |
photos: | 浅野豪 |
設計趣旨
被災した築 50 年の木造民家を木造共同住宅に建替え、同敷地に建設期間も含めて住み続ける計画である。慣れ親しんだ地域との親和性 を第一義に、建物を分棟配置、高さを3階までと全体にボリュームを抑えながら、敷地内にはまちとの接点となる路地を新設し、その一部 を地域に開放した。また、その路地に溜まり、通り抜け、行き止まりなどの界隈性を持たせながら、前面道路からの回遊性も担保することで、 まちとすまいが緩やかにかつ多様に連続するようにしている。建物概要は、第 1 期の木造 2 階建て共同住宅 Ruelle sud(以下木造 2 階建て): メゾネットタイプ 4 戸、第 2 期の木造三階建て共同住宅 Ruelle nord(以下木造 3 階建て):フラットタイプ 7 戸の計 11 戸 ( 内 1 戸施主戻 り入居 )、住戸面積は 32 m²〜 63 m²である。連担する 2 つの計画地の敷地内通路を一体化することでゆとりのある路地幅を実現し、住戸計 画ではその路地との連続性を重視しながら、可動式鴨居による住まい手による空間構造の可変性も実現している。
文責:(株)NITERA、kotarookuda architect office 一級建築士事務所
施工趣旨
この建物では異素材どうしの見切りを如何にシンプルにおさめるかが重要であった。
両建物の外壁は、軒天と外壁の見切りをアルミLアングルで 30mm透かして、軒天に左官が直接触れないように配慮した。基礎の取合い でも、既製品の土台水切りを使わず、左官用のLアングルを用い、余計な素材を消した。
木造 2 階建ての吹抜けのアプローチ空間では、木造 3 階建ての居室と隣地からの視線、居室の間仕切りに目隠し用の竹ルーバーを用いた。 取付方法は、前もって外壁に埋め込んだ L アングルと、ブラケット付きの鉄のフレームをボルトで緊結し取替可能とした。そうすることで、 外壁との間に隙間が生まれ、自立したスクリーンのように見える。
次に木造 3 階建では、入隅のそとん壁と板金及び木材の切り替えが、メインファサードの主要な要素であった。つまり、建築性能として 準耐火と防水の両者を兼ねたおさまりが要であった。そのため、脆弱になりがちな入隅に、捨ての水切りを仕込むことで両者の機能を兼ね るおさまりである。同様の処理を階段まわりでも行っている。
文責:(株)住まい工房 集